【オイル(油)シリーズ:一日に摂るべき油脂の種類と量 】どのような食材からとれるのかをまとめました。
【オイル(油)シリーズ:はじめに】前回は、油脂とは、どういうもので、どんな種類があるかをまとめました。
今回は、実際に一日に摂取すべき各油脂の量と割合についてまとめたいとおもいます。
厚生労働省から5年に一度、「 日本人の食事摂取基準 |厚生労働省 」というものが出されます。
そこに日本人が一日に摂取すべき、脂肪の目安量と各脂肪酸の取得すべき割合がうたわれています。
一日にどの脂肪酸をどれだけ摂るべきか
日本人の食事摂取基準のデータから抜粋します
具体的に計算しました。
50歳女性で運動をあまりしない、私のパターンで実際のグラム数を計算してみましょ!
- 一日の総エネルギー必要量 ⇒ 1,650kcal こちらを参照
- 推奨される脂肪の割合 ⇒ 25%
よって - 脂肪から取得すべきエネルギー ⇒ 412kcal
脂肪は、1gで 9kcal燃焼する
よって
- 一日に取得すべき脂肪の重量 ⇒ 46g
よって - 私が目安とすべき各脂肪酸の量は、以下のとおりとなります。
性別、年齢により量が変わってくる、エネルギー必要量 と オメガ3の摂取目安量と、オメガ6の摂取目安量の表を 日本人の食事摂取基準から引用させて頂きます。
表2
表3 表4
いったい何をどれぐらい食べればよいのか
必要グラム数が分かりました。 でも いったい何をどれぐらい摂れば良いか分からなければ、食生活に生かせないですよね!
そこで、こちらのサイトが参考になります。食べ物100gあたりに含まれる栄養た分かります。 各肉、各部位による脂肪量/100gが表になっています。
① 日本食品標準成分表2015年版(七訂):文部科学省 の 第2章 日本食品標準成分表
文部科学省が出しているデータなので、信頼性が高いです。その代わりかなり細かいので見るのに気合がいりますが、同じ牛でも、部位別、調理方法別にデータが分かれて 表示されているので、かなり実用的な値が分かります。
② 食品のカロリー グラムのわかる写真館 | 簡単!栄養andカロリー計算
それぞれの栄養素が、どの食品にどれだけ含まれているのか、わかりやすくまとめられています。他にも栄養カロリー計算ができるようになっているようです。すばらしいサイトです。
では、私の例をとって一つ一つみていきましょう!
飽和脂肪酸 14g(50代女性、あまり運動しないで算出)
主に、肉、乳製品に多く含まれています。私の好きな豚肉ロースの場合は、7.84g/100g なので、豚肉を180gぐらいは、摂っても問題なさそうです。ただ、生クリームのたっぷりなケーキやお菓子が大好きなのですぐにオーバーしてしまいそうです。
一価不飽和脂肪酸 18g(50代女性、あまり運動しないで算出)
代表的な脂肪酸は、オレイン酸になります。
オリーブオイル、ナッツ、肉、生クリームなどに多く含まれています。
私は、今 サラダ油のかわりに、オリーブオイルを使用しているのですが、大さじ1杯の油は12gになります。 オリーブオイルの約75%が一価不飽和脂肪酸なので、大さじ一杯のオリーブオイルを摂ると一価不飽和脂肪酸は、9g摂る事になります。
3食大さじ一杯のオリーブオイルを料理に使うとこれだけで、かなりオーバーします。
その上、牛肉や生クリーム、ナッツ類などにも結構含まれています。動植物のオイルは、一種類の脂肪酸だけで脂肪ができてるいることはまずありません。 実は、肉は、牛も豚も飽和脂肪酸と同じくらい一価不飽和脂肪酸をふくんでいます。
私がたまに食べる牛肩ロースには、20.6/100g 一価不飽和脂肪酸が含まれています。 健康のため、今ナッツを食べる人が増えていますが、アーモンドは、一粒で1gぐらいになります。35%が一価不飽和脂肪酸なので、一粒だけで0.35gの一価不飽和脂肪酸を含んでいることになります。
オメガ6のリノール酸を摂りすぎるという問題は、広く知れ渡っていますが 実は、肉をよく食べて、調理油をオリーブオイルにして、ナッツをよく食べる人は一価不飽和脂肪酸の摂りすぎになっている可能性があります。
多価不飽和脂肪酸 オメガ6 11g (50代女性、あまり運動しないで算出)
必修脂肪酸で、体内では合成されないので、体の外から摂取しなくてはいけません。
代表的な脂肪酸は、リノール酸になります。大豆、べに花、コーンなどに多く含まれ、ぞくにゆうサラダがこれになります。
現代の日本人は、オメガ6の摂りすぎと言われています。
オメガ3:オメガ6の推奨割合が1:4 に対して、実際は、1:14になっているとのデータもあります。
サラダ油は、オメガ6のリノール酸を多く含んでいます。毎食の料理に大匙一杯のサラダ油を使っていると、油36gになり、50%は、オメガ6がふくまれていので、オメガ6は、16g含まれていることになります。私は、現在料理ににサラダ油をつかっていませんが、油断大敵です。美味しいお菓子や、お惣菜はリノール酸がたっぷりはいってます。まず、このオメガ6の摂取を抑えるのが第一優先事項におもわれます。
多価不飽和脂肪酸 オメガ3 2.7g (目安量は、1.6~2gとなっているので、2gで十分とおもいます。)(50代女性、あまり運動しないで算出)
こちらも必修脂肪酸で、体内では合成されないので、体の外から摂取しなくてはいけません。
代表的な脂肪酸は、α‐リノレン酸、DHA,EPAになります。
α‐リノレンは、亜麻仁油やえごまに多く含まれています。
DHA、EPAは、魚、とくに青魚に豊富に含まれています。
新鮮な魚をたくさん食べる人は、問題ないと言われています。
実際、どんな魚にどれだけ、含まれているかきになるとことですよね。
魚の可食部分100gに含まれるDHAとEPAの多い魚は、以下になります。
だいたい、スーバーで売っている切り身が70gになるので、よくみなさんが買うサケの場合、一切れのDHAが574mgで、EPAが344mgになります。合わせて918mgになります。一切れではちょっとたりないですね。
さばの場合は、どうでしょう?
一切れのDHAが1246mgで、EPAが849mgになります。合わせて2096mgになります。一切れでたりますね!
ただ、DHAやEPAは、酸化しやすい油なのでなるべく新生で生でたべるのがベストになります。
でも、焼き魚や煮物は、皮なども食べるので、油自体は、たくさんとれます。
ということで、お好みの食べ方でよいとおもいます。
あと、缶詰の魚は酸化が少ないといわれています。缶詰に入っている液体も一緒にとるようにすれば効率よく油をとれます。安いしおすすめですね! どうしても魚嫌いの方は、サプリメントもいいかもしれません。ただ、サプリメントの場合、摂りすぎに注意して下さい。体によい油も摂りすぎると逆に体に悪い働きをしてしまいます。
それぞれの脂肪酸の長所、短所
最後にそれぞれの脂肪酸が体にどのような良い効果があるのか、また悪い影響があるのかを紹介していきます。
飽和脂肪酸
長所
- 第一のエネルギー源
- 酸化しないから貯蔵脂肪に向いている
短所
- 体内で分解されずに蓄積されることが多く中性脂肪やコレステロール値を上げ、過剰摂取は動脈硬化、心筋梗塞、脳梗塞を招く。
- 血液の粘土を高め流れにくくする
不足すると
- 血管がもろくなる。脳出血
とりすぎると
- 肥満、動脈硬化、心筋梗塞、脳梗塞になりやすくなる。、
不飽和脂肪酸
長所
- コレステロールを減らす。
短所
- 酸化しやすいので、過酸化物質を作りやすく貯蔵にむいていない
一価不飽和脂肪酸
長所
- 悪玉コレステロールを減らして血管が固まるのを防ぐ
オメガ3
α‐リノレン酸
長所
- 細胞膜や、体を構成する ビタミン、ミネラル、酵素、ホルモンの材料になる。
- 善玉コレステロールを増やして、血管がつまるのを防ぐ
不足すると
- 皮膚炎を生じる
EPA
長所
- 血栓を予防する
- 悪玉コレステロールを減らす
DHA
長所
- 脳の働きを正常に保つ
- 高脂血症、高血圧の予防をする
オメガ6
長所
- 細胞膜や、体を調整する機能の材料になる。
- 悪玉コレステロールを減らし心臓病を予防する。
短所
- 酸化すると発がん性が生じる
摂りすぎると
- 善玉コレステロールまで減らすして血管をつまらせる可能性が生じる
まとめ
- 一日に摂取すべき脂肪酸の割合は、
飽和脂肪酸:一価不飽和脂肪酸:多価不飽和脂肪酸= 3:4:3 - 多価不飽和脂肪酸の割合は、
オメガ6 : オメガ3 = 1:4 - 現代人は、リノール酸を代表とするオメガ6を過剰摂取しているので、サラダ油の多用、お菓子、お惣菜を控え、不足しがちなオメガ3を摂るため、新鮮な魚を食べるようにする。
- 要は、偏った食事ではなく、バランスよく色々な食材を選ぶのが良い。
効果的な食事方法、摂取方法は別途記事にする予定です。
それぞれの脂肪酸の効果と影響は、さらに知べて、その効果の根拠を別途記事する予定です。
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